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ワインの化学反応
私の血管にはワインが流れているの。
と昔、どこぞの女優が言っていたような気がしますが・・・・・。

ワインは決して嫌いではないのですけど、ワインと聞くとその女優がパーンと頭に浮かんでしまい、どうも“気取った飲み物”というイメージが強くて避けがちでした。
とは言いつつも、
「スペインやチリのワインは安くておいしいよ」
などと聞くと、密かに買っては時々一人飲みをしていたわけですが。

いえ、正直に言えば、どんなに安くても、
「やっぱり発泡酒の方が安いよ」
ということが大きな理由で、発泡酒派と公言していたのですけれど。・・・・・・
この頃は周囲にワイン好きな人ばかり。
「そろそろ公にワインをお飲みよ」
と言われているようで、うれしい限りでございます。


さて先週のことですが、「ワインの会」なるものに連れて行っていただきました。
前菜、お肉料理、お魚料理のそれぞれに合ったワインが出てくるのだそうです。
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肉料理には赤、魚には白ぐらいしか知らないので、
(たぶん、出されたものはどれもおいしいだろうなぁ)
違いなどそんなに分かるわけがないだろうが・・・・・・と思っていたわけです。

メニューを見ると、たぶんお料理の上に書かれた赤字部分がワイン名なのだと分かります。
けど、読めません・・・・・・。
ええ、読めたところで何も想像できないのですけど。
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ですから、与えられるものをひたすら“へぇ~・・・・・”と、感動したり感心したりしながら、食べて飲みます。
これは、グリーンアスパラガスの前菜です。 たしかに、リボンのようなムースもグリーンアスパラガスの香りがしました。
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この時には「ミモザのお酒」といわれたオレンジジュースのようなものが出てきました。
ほとんどジュースのようでアルコールは僅かに感じる程度。 グイグイ入ってしまって危険なドリンクでした。(しかし残念ながら、ワインの写真は一枚もありません)
こちらは、お魚料理です。
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アマダイの上に、薄く切ったジャガイモが鱗に見立てて並んでいます。
おいしいけど・・・・、鱗が(ジャガイモが)しっかりくっついていて、ナイフでスッと切れません。グッと押して切ると、まるでミルフィーユのように、下のアマダイもぐちゃっと潰れてしまいます。
「おいしいけど食べにくい」。

この時のワインは白ですが、ミモザの甘いジュースの後なので、一気にさっぱりと辛口に。
(うわぁ、大人の飲み物だ・・・・・・)
と思いながら、アマダイを口に、そしてワインを口に・・・・・入れた途端に、ああ、味が変わったぁ~!
なんというか、ちょっと甘みが加わったようで飲みやすい! (ということは、これも危険)

これは面白い。 次のお肉が楽しみです。
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子羊を赤ワインで食べてしまうのね、ワタシ・・・・・・。 会ったこともない可愛い顔の子羊が頭の中に浮かんでしまうので、その子羊と目を合わせないようにして、パクり。 ・・・・・・申し訳ないけど、おいしい。・・・・・・
詩的な表現はできませんが、やっぱりこのお料理にさっきの白ワインよりは、この赤ワインの方が合うわねぇ・・・・。
なんて感じです。

というところで、ラストのデザートになりました。
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赤い円柱の中にはりんごのコンポートが入っています。そして小さなリンゴのマカロン、アイスクリームに・・・・・・、この擦り付けたチョコレートソースは削って食べるのかい?・・・・
デザートは、今後のスイーツ研究(?)のためと、アートを楽しむ感覚でいただくことにしています。

あっという間にお店を後にする時間がきました。
出口の階段を降りながら、すてきな外装を記念に・・・・・・・・と思ったら、大いにピンボケでガッカリ。
かなり酔っ払ってます。(?)
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こうしてワインをいただく機会が増えていくと、
「ワタシの体にはワインが流れているの」
という気取った台詞も、まんざら分からなくないような気がします。 (間違っても私の体にワインは流れていませんが)。


料理とワイン。
男と女のように化学反応を起こすものなのだと、身をもって知ることができました。
いえ、男と女の関係によらず、人と人、人と物、人と動物、植物。 自然界のすべてが個々の化学反応を起こすと思うから、自分の中でより良い化学反応の出会いがあったら、やっぱり奇跡的なことだと実感できる感性を育てていきたい、と改めて思いました。
限られた人生の中で、宝くじに当たるくらい貴重なギフトだから。




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by anrianan | 2013-03-05 11:49 | ■食生活
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