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「東京慕情」ネットで公開
以前にもご紹介した『東京慕情』(田中哲男著・東京新聞出版)、本日からネット上で随時公開していきます。
第1日目は、高校の教科書にも採用されている「東京タワー」の話。
高度成長期を迎えていた昭和の代表的建築物である東京タワーは、命綱もつけずに塗装がされたとのこと。
これを読むと「一度東京タワーを階段で上ってみたいなぁ・・・」と思ってしまいます。(ええ、思うだけですが)

さて、このウェブ版はちょっとした楽しみがあります。
著者の田中氏が加筆されていることです。
もともとこの本は、新聞に掲載された人気コラムがまとめられたものですが、新聞の記事というのは厳しい字数制限があります。その字数内で収めるために「命を削るようにして書く」とは田中氏の言葉。
この一言をぽろりと口にした時、普段と変わらずゆったりと穏やかな雰囲気の氏ではありましたが、キリッと眼光鋭くなった一瞬を、私は見逃しませんでした。

ネット上では字数制限なし! 文体自由! 書きたい放題!
だから、
「ちょっと書き直したいところがあるんだよ」
という田中氏に対して、
「どーぞ、どーぞ、好きなだけ直してください」
と告げると、何度も楽しげに編集画面を開いては文字を追い、その後ろ姿を見ている私が楽しくなるほどです。
この調子で一話一話を読み直して書き加えられていくととなるのでしょう。
ペースとしては一週間に一話、を予定にしております。

ということですので、本とは若干異なる部分が出てきますが、良質のワインのように、より熟成されたものに仕上がっていくことは間違いございません。

どうぞ、ウェブ版『東京慕情』の方もご愛読いただけたら光栄です。(右の一覧からリンクされています)
私の勝手気ままなこのブログよりも、遥かに格調高き文章で正しい日本語と古き良き昭和の時代を楽しんでいただけることでしょう。

よし、じゃあ、ちょっと読んでみるか・・・・・・と思った方は、⇒ウェブ版「東京慕情」へ

ちょっとサボリ魔に憑りつかれているアタシですが、ぽちっと応援しといてね。d(^_^;) オネガイネ…
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by anrianan | 2014-09-01 19:58 | ■最近の一冊! | Comments(0)
『東京慕情』
                         <⇒ Webで読む『東京慕情』へは、ここをクリック


職場で、私が座っている席の後ろにキャビネットがある。
そのキャビネットを挟んで、背中合わせに“田中さん”が座っている。
その田中さんの本が、教科書に載ることになった。
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そう、『東京慕情』という本である。
2006年から08年まで新聞に掲載されたものがまとめられている。
昭和の良き時代の写真満載で、急激に変化してきた日本の姿に改めて驚く。

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東京慕情―昭和30年代の風景


たった50年なのに・・・・・・とため息が出る。
何事もゆっくりがいいのだ・・・・・・一気に燃え上がれる恋は冷めるのも早いし、急速に体重を減らしたダイエットはリバウンドをしやすい、一夜漬けの知識は忘れるのも速い。

・・・・・・ゆっくりがいいのに。


今よりも不便で貧しい暮らしだったこのころ、でも努力すれば報われた時代。
人々は希望を抱くことができ、慎ましい暮らしにはぬくもりを感じる。
生まれる前の写真であっても、なぜか懐かしく、まだまだ田舎である東京の風景に心が和む。
子どものころ、野原に生えるシロツメクサ摘みに夢中になったことを思い出した。
日が暮れ始めて、その真っ赤な夕焼けを見た時に、理由もなく切ない気持ちになり、寂しさが胸いっぱいに広がった。

覆水盆に返らずで、失ってしまったあの広い空や緑の野原を取り戻すことは不可能に思える。
楽で便利な生活に慣らされて、五感が退化し、思考することから逃げ、お金があれば幸せという現代。
高級化粧品で顔のシワが目立たなくなった分、脳みそのシワも伸びてしまっているような年配の女性などを見ると、女として、人間として、自分はどう老いていきたいのだろうかと考えさせられる。
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東京タワーの塗装は、命綱をつけずに若い職人たちが行ったという。まさに命がけだ。
“命がけ”でふと、江戸時代の火消たちを思い出した。日本人のDNAなのだろうか。
だとしたら、顕在意識に上ってこない無意識の中に潜むDNAの恐さや不思議さを感じずにはいられない。・・・

教科書に載ると聞いたころ、アマゾンで調べてみたら中古しかない。絶版なのだという。
(教科書に載るのだから、本をほしいという人も出てくるに違いない。ならば再販されるだろう)
と思って、念のため、一冊中古本をカゴに入れたまま、購入せずにいた。

「9日の朝刊に出たよ」
と教えてもらって記事を読み、やっぱり一冊買っておきたいとアマゾンを見たら、中古本も完売。
慌てて他のサイトを片っ端から調べたら、どうやら全国的に在庫ゼロだということが判った。
(※15日現在、およそ倍の値段で一冊が出品されました)

なぜ再販しないのだ?
こうして教科書に載ったということは、これからも読みたい人は出てくるだろうに。
出版局にとって、そして社会にとっても、絶版にしてはいけないのではないか?
小さな出版社だったら、こういう機会に再版しないでどーする! というところだろう。
要するに、毎月給料をもらえる大企業の社員にとっては、余計な努力はしたくないのだな。・・・・・・


この本、いいですよ。
読ませようとか感動するだろう、というような押しつけっぽさや説教っぽさのかけらもなく、事実を淡々と語りながら、底辺に慈愛の眼差しが注がれていて、客観的でありながら人情を感じるのです。

演劇でも演奏でも何でも作品には表現者の人柄が曝け出されるけれど、誰が書いても同じように思える新聞の文章でも、書き手の視点や懐の深さ、そして人間の成熟度合いによって、微妙に文章の味わいが違っているように感じています。
この本を読みながら、改めて
「古き良きものを残しながら、丁寧にゆっくり生きていきたい」
と強く思いました。

                         <⇒ Web版『東京慕情』へは、ここをクリック


<p.s.>『東京慕情』は昭和30年代が中心ですが『東京の記憶 焦土からの出発』(東京新聞出版)は敗戦直後の日本が描かれており、こちらは絶版になっていません。日本のごく最近の近代史を客観的に捉えることができて、二冊合わせて読むととても面白いです。
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<p.s.s.>戦犯とされた人間の孫は、再び国を戦争へ誘導しようとしているように感じられます。歴史が繰り返される前に、私ができることは何か? と考えながら、やはりここでもDNAの恐さを感じずにはいられない今日この頃です。

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by anrianan | 2014-03-15 20:03 | ■最近の一冊! | Comments(0)
激動の日々、当たれっ!
昨年(2012年)8月から今年の2月まで、東京新聞の朝刊で連載されていたコラム「激動の日々」。
これは戦中戦後という時代を背景に、東京新聞の歴史を知るきっかけになり、毎回感動して読んでいた。
とはいっても、つい読みそびれてしまった回もあり、もう一度全編を通して読みたい! と、ずっと思っていたのだ。
こういうのは、本にして出版してくれないとなぁ・・・・・・。
すると、私の念力が通じたのか、なんと本になったではないか!

ところが、これは非売品であることを著者の田中哲男さんから伺って、ガ・ク・ゼ・ン・・・!
自費出版だというから、またまたビックリだ。
「えぇ~っ! これは新入社員の教本にしないといけませんよ。それに社員だったら、必ず一度は読まないと」。
と思わず、言葉が出てしまった。

戦中に社員が戦地に赴く話、空襲で亡くなる社員、炎上する本社、片手にモッコ片手にペンで奮闘する社員などなど、当時の会社を守り抜いた社員たちの熱い心に胸を打たれ、読んでいると思わず涙が溢れてくることがたびたびだった。
(まずい、まずい!)
と慌てて、気持ちを他のことに散らしたことを覚えている。
過酷な時代を淡々と史実をもとに書き綴りながら、その中に著者の深い慈愛が感じられて、心にズンと響いてくる。

ある記者から、新聞は主観を入れずに事実を客観的に述べるのだと聞いたことがある。
それでも、一見味気ないような活字の中に、それを書いた人間の深さが滲み出てくるように感じている。書き手によって物事に対する視点も異なってくるから、当然その問題に対しての切り込み方や、原因の掘り下げる度合も違ってくるだろう、と思うのだ。

今まで数々の会社を見てきたけれど、
「一生を供にしたい」
と、無条件に(時給や条件を度外視して)思えたのは現在の職場が初めてで(仕事内容は物足りないが・・・)、ある意味、私にとって就職と結婚は同じで、やっと巡り会えたという感じなのだ。
だからこそ、なおさら先達らの会社に対する思いや情熱があったからこそ、のお蔭だと思えたりもする。

会社が大きくなって安定したお給料をもらえるようになっている今、どのくらいの人がその礎となった人々のことを受けとめているのだろうか、と悲しさや諦めにも似たような無念を感じるのは、今の日本の社会に対しても同じなのだが。・・・

人は、困窮している時ほど多くのことを学び、感謝することに溢れ、人間的に深くなれるのかもしれない。
そんなことを感じながら、もう一度じっくりと読んでみたいから、・・・・・・当たれっ!
   (※締め切りは、11月22日消印有効です)
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このコラムが掲載されていた頃、現在まで至るのかと思っていたら、昭和の時代で終了となってしまった。
「もっと続くと思っていたのに、残念です」
と著者の田中さんに抗議(?)すると、
「ん・・・・・・、ま、その後は若い人たちに託して」
と丸くて可愛らしい目を三日月の形にして、“ありがとっ” と言ってくださった。

周囲の記者やデスクたちを見ていると、時間を切り売りして働くサラリーマンとはまったく異なり、その姿勢を見ているだけでも大いに学ばされる。きっと、この悪徳代官(政治家)たちに仕切られている社会にメスを入れ、弱者の味方で闘ってくれる人たちだと、私は信じている。・・・信じたい。

マスコミと一括りにされることが多いけれど、その中でいつの時代でも、必死に正義を追っている人たちもいることを知ってほしいな、といつも思うのだ。・・・・・・

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by anrianan | 2013-11-18 11:35 | ■最近の一冊! | Comments(2)
味噌の話
昨年同様、今年も味噌を作ろうかと思っていたが、冷静に考えてみると私は意外に味噌を食さない。
買ってきた味噌だって、いつまでもいつまでも冷蔵庫の中にあるし、もしかしたら残りの人生は、この手作り味噌で十分なのではないだろうか、というくらい。

なんとなく寂しい。
日本の食文化が消えていくようで、(確かに私はいずれ消えていくが)、せっかく健康に良いと世界的にも褒め称えられる日本の食卓が、現代病を引き起こす大きな要因になっている西洋食文化に食われてしまうようだ。
植物の世界も食の世界も、なぜ外来種は強いのだろう。・・・・・・

なんてことを考えながらも、子種を残さないF1種の私としては、せめて今生きている人生では、生まれ育った国の文化を楽しんでいこう、と人生の後半になって意識するようになった。
さてそうなると、さらに上の世代(大正や明治のころ)を知っている女性や、その頃の文化を香らせている女性に憧れるし、その人たちの知恵を学びたいと思ってしまう。

偶然はなくすべてが必然だというが、ある女性が話題にしていた料理本の著者の存在を知ってからまもなく、NHKでその著者を特集した番組を見ることになった。
(なんというタイミング!・・・・・・)
こうなると、もうその人の本を買わねば! という気になる。
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浜子さんというのは、芳子さんのお母さまですでに故人である。
明治37年(1904)生まれで、女学校を卒業して主婦を経たのち、料理研究家の草分けとして初期のテレビに出演するようになった。
この本は昭和47年(1972年)に柴田書店より出版されているが、私が購入したものは2009年に文化出版局から第一刷としてリニューアル出版されたもの。

料理のレシピ本というよりは、みそについての文化や知識、そして味噌を使った料理が載っている。
なによりも衝撃を受けたのは、文章が薫り高く、言霊の響きが美しい。日本語はこんなに上品で美しいのかと感動するし、その言葉の背景にある精神性の高さも感じられる。
同時に、いかに現代は総幼稚化現象の社会になってしまい、やたらと寿命が延びてはいるが、何とも希薄で下品な日本人になってしまったのだろう、とそんなふうに思った。
せめて私は同化せずに、少しでも芳しい気品を湛えていたころの日本文化を学び、身につけて今世を終わらせたいと思う気持ちが、こういう本や素晴らしい年上の女性たちとの出会いにつながっているような気がする。


さて、話を味噌の話に戻すが、この本のこの頁を見た時に、
(こうやって“ふくさみそ”を作りたい)
と思ったのだが、頭の中で描いていた図は、昆布で包んだ“昆布だしみそ”。
つまり、昆布をふくさのようにして味噌を包みたかったわけだ。
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そして京急ストアで、幅広の利尻昆布などを買い求め、包もうとして気がついた。
(昆布が固くて包めないじゃないか・・・・・・)
お水やお湯に漬ければ柔らかくなるとは思うものの、そしたら出汁が出てしまう。
ああ、なんてバカな私・・・・・・笑っちゃうよ。
これは老化ボケを心配というよりは、先天的にマヌケだ、と呆れてため息が出る。


そして、仕方がないので、のり弁方式に変更した。
つまり、味噌を敷いて、昆布を載せて、また味噌を敷いた上に昆布を乗せて・・・という、「のり段々弁当」だ。
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これを冷蔵庫にいれておけば、このままあと何年でも保存しておける。
年数が経てば経つほど出汁は味噌に染み込むだろうから、どんどんおいしくなるという寸法だ。 (・・・・かな?)





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by anrianan | 2013-01-30 09:09 | ■最近の一冊! | Comments(4)
『フランス流節電の暮らし』
この頃、心の中で何かを感じていたり、少ない脳みそで何かを考えている。
この「何か」というのが色々あって、自分でもつかみどころのないものであったりするのだけど、暗くて寒い冬に向かって、私の目線が内側に向かっているようだ。

最近読んだ本の中で妙に私の記憶に居座っているのが、『フランス流節電の暮らし』(幻冬舎)デュラン・れい子著
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年に2回ほど社内で本が激安販売される日があり、最後には10冊以上で500円なんていう“持ってけ”状態になる。
それでも残る本がある。・・・・・・

そんな中で、この本は一度目に止まり手に取ったものの、パラパラとめくって戻した。
なぜなら、なんとなく“知っている”と感じる内容だったし、
(すでに、こういう節電節約はやっているし)
というのが理由。

ところが、近くの席に座っている人が
「なぜか同じ本を2冊も買っちゃったのよ・・・・・・・いる?」
ということで、私の手元に“やっぱり”やってきた。
つまり、タダ。
なのに、妙に心の中で暖かい光を放っているのだ。この表紙のように。

ちょっと目次をご覧になる?   (写真をクリックすると全部大きくなって、読みやすくなります)
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江戸時代に少し時間を戻そう、と言っている私とちょっと同じじゃない?
なんて思いながら次をめくれば、
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フランスにはコンビニがないということに「へぇ~・・・・」と興味がひかれる。
結局、コンビニがあるから丁寧に生活を送ることをしなくなり、おカネで手軽に何でも手に入れるという安易さが人間としても質を落としているのではないか、などと考えさせられる。

そして最も印象に残ったのは、バカンスの過ごし方。
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一番は意識の違いだと思うけれど、“何もないことや何もしないことを楽しむ”、これが出来ない日本人が多いのではないか。
私が初めてこの“何もしない”ことを体験したのは、20代後半の時に滞在していたサンフランシスコのビーチ。
友人とビーチに行って、一日中何もせずに(時々本を読んだりはするが)ボーっと過ごす。

初めはなんと苦痛だったことか。・・・・・・

けれど何回かビーチに行くうちに、波の音を聞いたり、泳ぐ人や周囲の景色を眺めていたら夕方になっている、というようになった。
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そう、遊ぶために(会社を)休むことが普通と考えている人が多いけれど、休むために休む、これがなかなか日本人には難しいのかもしれない。

私はおカネが全然なくて時間だけがたっぷりあったこの数年、
(日本に居ながらヨーロッパに住んでいるつもりになろう)
と思うことで乗り切れた部分がある。
自分でも何がヨーロッパなのか、言葉ではよく説明できないのだけど。

ただ今何となく感じているのは、やっぱりおカネがあると何でも買って済ませるという雑な生活になること。
食事一つにしても、出来上がったものが売っているから(おカネがあれば)手間をかけずに買ってしまう。
でも私がフルタイムの働き方を止めたのは、食事は昔のお母さんたちのように手作りをしたいから。
季節ごとに、もっと丁寧に暮らしたいから。

その事を思い返すと、少しおカネが足りなくて何でも手作りしたり工夫したりしながら日々を楽しむ方が、ずっと豊かさや幸せを感じられるのだと思える。

そんな確認と励ましをもらったのかもしれない、この本に。


      これも一つのいい出会い・・・・・・・。





もっともっと心が豊かに! もうちょっとお財布の中身も豊かに。・・・・・・
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by anrianan | 2011-11-24 08:29 | ■最近の一冊! | Comments(9)
まっつぐ
NHK土曜時代劇は見たり見なかったりなのだが、現在放映されている『まっつぐ』の原作本をいただいた。
12巻~16巻まで。
シリーズ本はハマると、全部読みたくなるから困るのだ。
1巻~11巻までを読みたくなったら、どーするのだ?!

という取り越し苦労は、今からするのはやめておこう。
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余裕があるならばハードカバーの本が欲しいと思うけれど、どこかに出かける時に必ず携帯する本は文庫が一番。

ああ、これで当分通勤には困らないぞ。・・・・・・・




なんだかまだ疲れが抜けない・・・・・。 すっかり発泡酒からお湯割り焼酎の季節。・・・・・・今日も応援のぽちっをお願いね。
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by anrianan | 2010-10-26 10:50 | ■最近の一冊! | Comments(10)
ストレングス ファインダー
「横浜地方気象台より、大雨洪水警報が発生されました・・・・・・・」
どこか遠くの方から、モヤンモヤンと響くスピーカーの声で目が覚めた。
携帯で時間を確認すると3:43分。

空は仄かに白くなっている程度で、ザーザーと激しい雨音が聞こえる。
(今日はどんな日だったっけ・・・・・・・・?)
はっきりしない意識を呼び覚まし、つまりは今日出掛ける用があるかないか、の記憶を辿るのだ。
しばし考えて江戸に出ていく日だと判明。
すると今度は、交通機関の心配が出てくる。
(早めに到着するようにしないといけないな・・・・・・)
通常でも2-30分は余裕を見て家を出ているが、雨の日となると1時間くらいは必要に思える。
雨がひどい日は駅までバスを利用することにしているが、そのバスが遅れてきたりするのだ。
先日もそれで酷い目にあった。

(今日は1時間くらい早く出ないとな・・・・・・・)
と予定がたったところで、眠れなくなった。
昨日の続きの現世に戻ってくると、腹が立つことや考えることや、時には心配事が多過ぎる。
携帯から4時を知らせるアラームが鳴ったのを機に、思い切って起き上がった。・・・・・・



さて、そんなドンづまりの中に、1本の蜘蛛の糸が下がってきた。
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さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かすという本で、まだ読み始めて数ページだけど、どうやらこれで
「なぜ私は海外の方が生きやすいのか?」
「なぜ海外の方が認められるのか?」
という疑問が解けそうな気がしている。
疑問が解けた所で、この日本社会でどう解決できるのかはまだ分からないが。


けれど現在、まるでこの世では不要とレッテルを貼られているような状況の私には、きっと救いの手になるに違いない。・・・・・・ という気がしている。







今日は、不発の核爆弾が私の中でくすぶっているので、この辺でやめておく。・・・・・



えぇ~いっ! 爆発してしまえぃ~! みんなブっ飛んでしまえぃ~! と危ない私に、「どぉどぉどぉ・・・・」と応援のぽちっをお願いね。(^_^;) 馬ジャナインダカラ…
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by anrianan | 2010-09-28 07:17 | ■最近の一冊! | Comments(4)
宇江佐真理「髪結い伊佐次」シリーズ、山本兼一『狂い咲き正宗』
宇江佐真理氏の「髪結い伊佐次シリーズ」は、以前にも何冊か読んでいて好きなシリーズの一つです。

『我、言挙げす―髪結い伊三次捕物余話』(文藝春秋 1600円)
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当時の人々は、毎朝(といっても生活水準によって異なりますが)髪結いに来てもらって、髪の毛をセットしてもらいます。朝シャンしたら、櫛で髪をすいて、鬢付け油でキチッとなでつけて結ってもらうわけですね。
主人公の伊佐次は、台箱という今でいうメイクボックスを持って、顧客を回って仕事をします。
お侍は登城(出勤)する時間が決まっていたでしょうし、それまでに駆けつけて髪をセットしてあげるのですから、早朝の仕事なのだということが想像できます。

この伊佐次は、お文という芸者と結婚していて、伊与太という子どもがいます。
当時では珍しいのではないかと思いますが、伊佐次が外回りで髪結いの仕事と奉行所の手伝いをし、お文は結婚後も芸者を続けているので、伊与太は知り合いに預けて夕方引き取られるという、現代の共稼ぎ夫婦江戸時代版です。

6篇のエピソードの中に「明烏」という話があり、その中でお文は
「自分の来た道、行く道はこれでよかったのだろうか」
と考えます。伊佐次と惚れて惚れられというのは昔のこと。今は稼ぎの少ない亭主の不足を補うためにお座敷づとめを続けているが、本当は呑気に暮らしたい。伊与太とももう少し遊んでやりたい。
お文は、大店(オオダナ)の娘として何不自由のない暮らしをする機会はあったのです。
それを思い出し、
「わっちがあの時、別の道を行ったとしたらどうなったのだえ?」
と考えるのです。

誰にでも、そういう「・・・たらば」ということはあると思います。
そしてお文は不思議な体験をします。それが「明烏」の話です。
ほろりと胸が暖かくなる内容は、ぜひ読んでみてください。


そして、最後の「我、言挙げす」では、不破龍之進という若い同心を中心に書かれています。
若竹のように純粋で真っ直ぐな龍之進は、袖の下をもらったり不正をうやむやにすることが許せません。
今の世でも当然である「まぁまぁ・・・・」ということに、嫌悪を感じるわけです。
けれど、父である友之進に、
「後悔するぐらいなら、言挙げはしなかっただろうて」
という一言を言われ、「言挙げ」という古い言葉に思いをはせながら、世の中の成り立ちのようなものを学び取ります。
悪が必ずしも悪としてのみ存在するのではない、というようなことを。

私も神道を少しばかりかじったので「言挙げ」という言葉には、非常に心が惹きつけられました。
改めて、ここに抜粋しておきます。
「・・・神代の頃、言挙げは言葉の持つ呪力を働かせる行為であり、一種の呪いと解釈されておった。それで間違った言挙げをすれば、その呪いが自分に跳ね返ってくると信じられていた。倭建命(ヤマトタケルノミコト)が・・・・・(中略)・・・・間違った言挙げをしたので山の神の怒りを買い、・・・(中略)・・・そのために疲れ苦しみ、、とうとう命を落とす羽目となった」
「・・・・・・慢心は悪い結果をもらたすものだから、心して発言せよと注意を促したつもりだったのだ」
と、手習所に通っていた頃の師に教えられたのですが、私も龍之進とともに胸に突き刺さるものがあります。

そしてこの話の最後、龍之進が “今こそ、我、言挙げす!” という場面に直面した時、言挙げできないほどの感情(感動?)を、ともに味わうことになります。
市井に生きる人々の、つましくも温かく平凡な人生に励まされます。

宇佐江真理氏の作品も、ハズレがありません。




山本兼一氏『狂い咲き正宗』は、正直あまり期待していませんでしたが、見事に裏切ってくれました。

『狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎』(講談社 1600円)
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御腰物奉行という家に生まれた光三郎は、納得できない大人の社会について父と激論し、とうとう勘当されて家を出ます。というよりも、光三郎が飛び出したという言い方もできるほど、そこら辺の二世、三世とは気合いの入り方が違います。

御腰物奉行というのは、将軍の佩刀(ハイトウ)はもとより、大名に下賜する刀剣、大名から献上された刀剣を扱い、刀の試し切りや拵えの彫金にまで目を光らせる奉行です。
当時の就職は世襲制ですから、もともと刀を大好きな光三郎は、幼い頃から父について一般には見ることができない名刀を見る機会にも恵まれ、彼の鑑識眼は磨きがかかりました。

その光三郎(侍名は勝光)は、目利きの刀剣商の娘を貰い、婿としてその家に入ってしまいます。
そこに持ち込まれる刀や実の父から持ち込まれる刀を中心に、さまざまな出来事に直面するのですが、何と言っても刀についての職人眼といいますか、素人の私が読んでいても講釈が面白いです。
実際に刀を見たことはありませんし、読んだ説明も全部覚えていませんが(笑)、その道ならではの詳しさは、読んでいて飽きません。

七つのエピソードが収められており、最後のエピソード「だいきち虎徹」は、大凶相の虎徹という刀が来てから、光三郎の周囲では悪いことばかりが起こる話です。
その中で、義父である刀剣商の吉兵衛が最後に言う言葉があります。
「生きれいれば、吉のときばかりじゃない。凶が続くときもありますよ。大切なのは、吉か凶かじゃない。そのとき、そこで、どうするかっていうことです」

私はこの清々しい秋風とともに、ブラボー! と叫びたくなってしまいました。
字づらにすると簡単な語句ですが、その渦中に自分がいる時には、この吉兵衛の言葉は呪力のように効いてきます。




  ああ、やっぱり時代小説っていいですねぇ。・・・・・・・

      それでは、さいなら、さいなら、さいなら・・・・・・(て、どっかでありましたね。)(笑)


読書の秋に、ぽちっをお願いします。ありがとう~♪
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by anrianan | 2008-09-09 13:26 | ■最近の一冊! | Comments(16)
犬飼六岐 『吉岡清三郎 貸腕帳』
d0046294_10565749.jpg久しぶりに読書感想文です。
これは前回の社内販売で買った本ではなく、その前の社内販売で買った本です。(笑) ようやく読みました。読んでみたら面白かったので、書いておく気になりました。


    *     *     *     *     *     


2006年に『小説現代』に連載されていた分と、書き下ろし2篇が加えられた全7つのエピソードからなる。

「雇われるのは我慢ならねえ」という破天荒な清三郎は、金貸し屋と同じシステムで「腕」を貸し、かかった日数分の利息をとる。相手によって利息は変わる。「二」という数字が嫌いだから、名前に「二」が付く奴には腕を貸さないとか、尊大な人間からは日に50両という利息をもらうとか、自分の気が向くままに生きている。

非情で残忍かと思えば、意外や情深い面もチラリと覗かせるが、それを見抜く人間は殆どいない。
その男の下女おさえは15歳。彼女は父親の借金のために清三郎の家で働いている。清三郎を極悪人と思っている彼女は、暗く冷たくて陰気な働きもの。清三郎は、女郎屋に売り飛ばして借金を取り立てようとしたが、父親に泣きつかれて下女として使うことにした。しかし、家中を陰湿な空気で充満させる彼女の陰気さに、ほとほと嫌気がさしている。
そして、その二人の冷たくてちぐはぐな関係が、妙に面白い。ちょっと新しい感覚の時代小説。


最後のエピソードを読み終わると、この先が読みたくなるたっぷりの余韻。
その理由は・・・・・・、読んでみてくだされ。

犬飼六岐『吉岡清三郎 貸腕帳』(講談社 1800円)


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by anrianan | 2008-09-03 06:34 | ■最近の一冊! | Comments(4)
社内激安本販売
今日は久しぶりに、残暑が戻ってきている。
とはいっても、風はもう秋風。以前ほどの湿気は感じられない。

さて、昨日は出稼ぎに出たが、思いがけず「社内激安セール」があった。
何の激安かというと、本である。これは年に2回くらい開かれるのだが、
「来週のX曜日らしいよ」
という極秘情報が、前もって密やかに流れるの通常だったが、昨日は電撃だった。
(ああ! 出勤日でよかったぁ~!)
人間期待していないと、喜びは何倍もに膨れ上がる。

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2時になって社内販売開始の社内放送が入り、私は相方のミッチャンに
「先に行っていいよ」
と言ってもらって、そそくさと席をたった。
一つ上の階の会場に着くと、すでに長い列が・・・・・・・・。

会場は狭い。満員電車のような混みようである。しかし、満員電車は我慢ならない私でも、この時は「へ」とも思わず、果敢に入り込んでいく。
長いテーブルの上に、無分類の本が背表紙を見せて並んでいる。その上をまるで「かるた」のように素早く目を走らせながら、どんどん選んで抱えていく。袋を持ってきていて、入れ込んでいる人もいたな。
とにかく、じっくりと「読むかなぁ・・・・?」なんて考えずに、瞬発力が必要だ。
私は「時代小説」狙いだから、それらしき背表紙や臭いで嗅ぎ分けていく。

早い者勝ちだからね、“必要なものは目に飛び込んでくる” と信じて集中して見ないと、やたら戦闘モードで浮足立っているから、目が背表紙を滑ってしまうのだ。(^_^;)


3時頃になると、一回クローズされて、
「10冊で500円です」
となる。つまり、1回目の激安で売れなかった本である。
すると、また出かける。


しかし、もうちょっと待つと、
「無料配布いたします」
となる。・・・・・・しかし、こうなると
(無料で貰ってもなぁ・・・・・・)
という本だけになるから、やっぱり1回目にゲットしたい、というのは誰も同じ。
そして、
「まだ前回の本が読み切れてなくて・・・・・」
という人も、結構多いようだ。


というわけで、回を重ねるごとに私が購入する冊数は減っている。(それでコレなんだけど……)(笑)
ほんとに私って強欲な人間・・・・・・、と毎回反省するのだが、普段欲しくても買えないハードカバーが10分の1くらいの値段だから、どうしても欲張ってしまうのだ。
写真の戦利品、全部でいくらだと思います?


言っていいのかなぁ・・・・・・・。



どうしようかなぁ・・・・・・。



じゃ、内緒で・・・・・・、      「2000円。」



ね~♪ 
だもん、買っちゃうでしょ~?(笑)


作家さんたちは、みんな大変な労力を使って作品を産み出しているわけだから、申し訳ない気もするのだけれど、これをきっかけに読み始めることもあるのは事実。
1800円出して、初めての作家さんを読んでみようと思わないけど、とりあえず今回買って読んだら面白かった、という人もいたし。そして、本屋に行って目に入るようになったしね。

だから、決して損ではないと思いますよ。
(て、誰に言ってんだ? (笑) そう、作家さんたちに、です。)


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by anrianan | 2008-08-29 12:00 | ■最近の一冊! | Comments(8)