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宇宙飛行士
昨日のNHKスペシャルは、「どうやって"宇宙飛行士”は選出されるか?」という内容だった。
最終選考まで残った10人の人が、宇宙船と同じ広さの密閉された室内で一週間寝起きを共にする。
監視カメラがあちこちに設置され、24時間体制なのでプライベートはない。
その審査過程が初公開された。

人間は極限状態に追い詰められた時に、どういう行動をとるのか?
ストレスにとれほど耐える力があるのか?


その時の体調や気分でも言動は異なってくるだろう。
与えられたミッションに失敗したり、あまり良い評価でなかった時に、どうしたらよいのか?
突然のハプニングにどう対応するのか?

自分にも日々起こっている葛藤ではあるが、咄嗟の言動は案外自分では気づかないことが多い。
人それぞれに、行動のパターンがあるような気もしている。
ということは、きっと感情のパターンもあるのだろう。

自分のことはよく見えなくても、他人のことはよく見える。
昨日の番組を見ていても、改めてそのことを感じさせられた。
人を観ることは、自分を観ることのようでもあって結構楽しく、時に反省させられる。
(ああ、この人は感情が先走ってしまうんだなぁ。)
とか、
(切り替えが早いと、立ち直りも早いなぁ。)
とか。

結局、感情をいかにコントロールできるか、ということなのだろうと思う。
最近は、空気を読めない「KY」という人々が多くなっているから、周囲に気を使う昔ながらの教えを受けてきた人間には、生きにくい社会にはなっているように感じる。

あまり周りを気にしすぎる必要もないし、あまり気を使わな過ぎるのも困る。
そのバランスが良いかどうかは、自分では分かっているつもりでも、なかなか自己評価と客観的評価が一致する人は少ないと感じる。もちろん、自分も含めて。


宇宙飛行士候補だから、知識や技術は申し分なく優秀な人たちであったと思う。
そこに体力と気力、さらに昨日は「リーダー(船長)になれる人」という条件があった。

10人の候補者一人一人については、“ある程度”のスポットを当てていたが、彼らの人間的魅力が伝わるまでには行ってなかったように感じる。それは、選ばれた2人が、
「どうして選ばれたのか?」
のポイントが良く分からなかったことからからも言える。

きっと24時間モニターを見ていた審査員には、あ・うんで伝わる「選ばれた人の理由」が歴然とあるのだと思うが、限られた時間内に編集された番組では、そこまでは無理なのだろう。



その中で印象的だったのは、最年少(31)の技術者が、高校生の時に書いたレポートだった。
物理の先生が宇宙飛行士に憧れていて、宇宙船内で生活する飛行士たちのビデオを貸してくれたのだそうだ。
高校生だった彼もそのビデオを観て、宇宙飛行士になりたいと思った。
繰り返し繰り返し、取り憑かれたようにそのビデオを観た。
そしてビデオ内で流れている英語を1週間かけて書き起こし、さらに数日かけて日本語に訳したのだそうだ。
そのレポートを、物理の先生は大切に保管していた。

NASAで行われる最終選考の面接前、彼はそのレポートを物理の先生から渡された。
それを持って面接に臨んだ。

「あなたは、なぜここにいるのですか?」
という最初の質問に、
「このレポートが私をここに連れてきました」
と言って、高校時代のエピソードを話し、レポートを見せた。
その面接では、候補者たちの「覚悟」を観るのだという。
アメリカ人の面接官の一人は、
「私たちは、互いに命を預け合う。その信頼関係を築ける人間かどうか、は大きい」
と語った。

彼はその面接で高い評価を受けたということだったが、一視聴者である私も彼の熱意に胸を打たれたし、これからの彼に可能性を感じたのだから当然の結果だろうと思う。

けれど最終的に、その彼は落選した。


「体験できないようなことができたわけだし、貴重な経験でした。」
落選の電話を切った直後、なんの気負いもなく、淡々と語る彼には清々しいものを感じた。

(若いから、そんなに簡単に気持ちを切り替えられるのだろうか?・・・・・・)

もともと感情表現は得意な人ではないのかもしれない、とは感じたが、
(感情表現が豊かであることの良い点ってなんだろう?)
と感じることの多い私は、こういう平常心を持っている人間を尊敬してしまうのだ。

まだ31歳なのだし、これからも可能性は十分感じさせられた。・・・・・・




「少しでも早く“自分のやりたいこと”を見つけて、それに向かって努力した人が成功するんだね。」
北野武が、笑いをとろうとせずに、極めて真面目に言った言葉だ。


ちょっと、私は胸が痛くなった。
(私は、見つけるまでに時間がかかり過ぎたんだよな・・・・・・。)

そう思った途端、この先生きていてもしょーがないじゃないか、という気分になってしまう。
でも、
(来世のために・・・・・・)
と、すぐに思った。

もし次にこの世に蹴落とされる時には、やりたいことを抱えて来れるじゃないか。・・・・・・

本当に魂が永遠ならば・・・・・・・。 

輪廻転生が本当にあるのならば・・・・・・。



そう思ったら、救われた。



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by anrianan | 2009-03-09 17:56 | ■とりあえず日記
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