私は邦画を観るために劇場に足を運ぶことは、滅多に無い。
しかし今回『憑神』は、やがてTVで放映されるだろう時まで待つことできない衝動に駆られた。
品川プリンスシネマにネットで予約。
水曜日はレディースデーなので、1000円だ! (行ったのは6月27日の水曜日)
仕事が午後1時からなので、その前に観ようという魂胆。
さすがに9時25分からの1回目に足を運ぶ人は少なく、劇場も空いている。
その上、今までネット予約した時は「完璧に」劇場中央席。 今回も中央席。
ま、中央だから良いというわけではないのだけど。
ホントに良い席だったかどうかは、周囲に座っている人たちによっても変わるのだけど。
ある時は、斜め左後のいい年したオバチャンが、頻繁にビニール袋をガサゴソやる。
そりゃ劇場内で飲食自由だけど、音がうるさいのよ、ビニール袋は。・・・・
ある時は、やはり斜め後のお年より二人が、いちいち画面に反応しておしゃべりする。
ほら、よくテレビに向かってうなづいている人がいるでしょ。あれよ、あれ。
うなづいているだけならいいけど、そこで評論しちゃってるわけ。・・・・・
ま、ともかく、そういう人たちとは席が近くなりませんように・・・・と思いながら劇場に入ると、
あの大きな劇場に20名いただろうか? というまばらな状態。
それが、なんとなく画面に中央に集中しているんだな。
私の前の列には、6名ほどのおばあちゃんたちの集団。
(ありゃ、この席失敗したかな・・・・?)
とおしゃべりを懸念したが、お品のよいおばあちゃま方で映画が始まると、時折笑い声は聞こえるものの、ガサガサもおしゃべりも聞こえない。
途端に、おばあちゃまグループに尊敬の念を感じている私がいる。
そうそう、本題は『憑神』について。 これはおもしろかった!
妻夫木聡君は、律儀で誠実な弟なのだけど、見た目通りの役だけど嫌味が無い。
昔『天涯の花』を舞台で観た時の松たか子さんのようだ、と思った。
通常、育ちが良くない人がお嬢様やお坊ちゃまの役を演じたり、「いい人」をやると、なんだか白々しく見えてしまうのだけど、彼らの清潔感や清浄感がはまり役という感じがした。
彼のお兄さん役の佐々木蔵之助さんも、どーしようもないダメ兄貴を憎らしいほどに好演。
芸達者の香川照之さんも嬉しかった。
そして、らんせさんもブログに書いていたけど、やっぱり西田敏行さんが強烈だった。
見ているだけで面白い。
思わず笑い声が漏れてしまうほどオカシイ。
あの、彼のパワーは物凄い・・・・と、ただニヤニヤしながらみとれた。
彼の役である貧乏神が去ってしまうのが、残念に感じてしまうほど。
笑いの中に、そこはかとなく「悟り」のようなものが織り込まれている。
ラストシーンは
(ど~かなぁ・・・・・・?)
というのが個人的な感想だけど、役者たちが活躍した映画という印象が残った。
それにしても、7時半に家を出るために早朝4時に起きたのが堪えた・・・・。
その上、昼食に前から食べたかったラーメン屋に入って腹一杯になったもんだから、とにかく午後は眠かった。
(意識朦朧、注意力散漫、集中力なし・・・・・・) ヴぅぅ・・・・
笑いながら眠りに就きましたさ、この日の夜は・・・・・。