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江戸ウォーキング
GWも明け、私は所用で九段下まで行ってきた。

剣道をやっていた若かりし頃、武道館の朝練に来たことを思い出し、とても懐かしかった。
朝一番の電車で来ても開始には間に合わず、よって稽古前の「居合」の練習に参加できなかったことが思い出された。

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用が済んで午後4時頃だった。
太陽が西に傾き、柔らかいオレンジ色の光が
「このまま地下鉄に乗っちゃうのは、勿体無い」
と私を盛んに誘惑した。


ちょうどその時、ふと目を向けた右手の小路がたまらなく魅力的で、私はフラフラとそちらに歩き出した。
お堀の水が満々と充ちていて、木立とともに都心とは思えない静けさを作っている。
整備されてはいるだろうが、江戸時代からあまり変わっていない景色かもしれないと思うだけで楽しい。

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どこに続くか分からない道だが、お堀沿いを歩いているのだからたかが知れている。
疲れたら地下鉄に乗ればいいんだ・・・・、と思いながら歩き続ける。

左手にお堀、右手に21世紀の東京を見ながら道は続く。
左に皇居の門(何門かわからない)が見えて、
「ああ、おっ母さん! あれがお城のご門だよっ!」
と心の中で、江戸時代の設定で一人芝居をする。

すると、右手には国立劇場や外人ビジネスマン用らしき豪華マンションなどが見える。
その対比が新鮮で、私には余計に左手の江戸時代が貴重なものに感じてくる。



千鳥が淵交番の交差点で、まっすぐ行くか右に曲るか、私は迷った。
なんだか縦横無尽に、知らない場所を歩いてみたい気持ちになっていた。
目に付いた交番の前に、おまわりさんが一人。
考える間もなく尋ねた。
「あのぉ・・・・・、ここをまっすぐ行くと、どこに出るんですか?」
聞きながら、我ながらマヌケな質問のしかただと思い、笑ってしまいそうになる。
それに、このおまわりさん、ハンサムじゃないか! と心で歓声をあげる。

おまわりさんも可笑しかったのか、ちょっと笑いをこらえながら説明してくれる。
「まっすぐ行くと、あの三宅坂ですね。(三宅坂?)・・・・・・ その先行くと、国会議事堂で、その先は日比谷に出ますね」
(お堀に沿っていけば、だいたい見当がつくじゃん)
d0046294_894383.jpgと、ふと頭に浮かび、再び恥ずかしさと可笑しさがこみ上げる。
「ああ! 国会議事堂ですね・・・・」(なんてマヌケな受け答えなんだ)
私は丁寧に(愛想良く)頭を下げて、ちょうど緑の交差点を渡った。
(あのおまわりさん、カッコ良かったなァ・・・・・)
と思いながら、写真をこっそり遠くから撮っておくか、と振り向けば
おまわりさんもこちらを見ていたので、さりげなく何事もなかったかのように顔を戻して歩を進めた。



下り坂に入ると、遠くにビル街が見えた。
(きっとあそこは日比谷になるに違いない)
と思いながら、日比谷から新橋に出ようか・・・・と考え始める。
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すると「桜田門」という看板が見えて、人が出入りするのが見えた。
一般人の出入りが出来るとなれば、これを見逃す私ではない。
(おお、ここが「桜田門の変」の桜田門か・・・・・。)
なとど、桜田門の変をあまり知らないくせに感動しながらくぐり抜ける。

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右に曲ると、
またさらに門がある。

だから、またくぐる。

あまりにデカクて・・・・、
気持ちが良い!

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この周囲を、チョンマゲの武士たちがすり足で走りまわっていたのだろうか。

それにしても、なんと贅沢な広さなんだ! と驚く。
世が世なら庶民である現代人たちが、置かれたベンチに座り和んでいるではないか。

真っ直ぐ行くと「日比谷公園」の看板を見て、左に曲ってみたくなった。
日比谷公園は職場の前にあるからねぇ、知っている所に出るなんてつまらないじゃないか。


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すると、二重橋。
ここら辺は、あまり馴染みが無いので、おのぼりさんになってキョロキョロする。
しかし、周囲にいる人も観光客らしき人が多いので恥ずかしくは無い。
その中でも随分と外人が目に付いた。 私も外人観光客のふりをして写真を撮る。(?)


そして、再び心の中は江戸時代。
「ああ、殿さま・・・・・」
と一人芝居を始めている。

町人の娘が、あの木立の向こうにいるだろう殿さまに想いをはせているのだ。

殿さまがお忍びで町に出た際に、目に留まった町人娘に手をつけた、という設定。


そういう感傷に浸りながら、このシンと心が鎮まるような石塀とお堀を眺め、気づけば耐えようもない空腹が襲って来ていた。

(ああ、草鞋が痛い・・・・・)
と、しつこく町人娘になりきりつつも、休む場所を探し出した・・・・・。


                                       -長くなったので、つづく-
by anrianan | 2007-05-08 07:41 | ■とりあえず日記 | Comments(24)
Commented by 銀の鈴 at 2007-05-08 15:56 x
anriananさん 楽しいウォーキングですねっ。
ついつい、anriananさんの後をついてここまで来てしまいました~
ウォーキング中の即興のショートストーリーに惹かれて、一緒に江戸に行ったり、現代に戻ったり‥‥。
そして町人娘とお殿様の密かな恋の行方は?
楽しみだなぁ~ 続編期待していますヨ。

ハンサムなおまわりさん、写真を撮りそこなって残念!
一目なりともお目にかかりたかった(^。^)
Commented by オスカルの父 at 2007-05-08 21:15 x
こんばんは。
そうそう、意外と都心なのに心が和む場所ですよね。(^0^)
そうか、かっては美少女剣士だったのですね?

今回はハンサムなお巡りさんと写真とれなくて残念でしたね。(笑)
私も以前は仕事でよく皇居近くにいましたよ。
フ・フ・フ・・(笑)
Commented by としひろ at 2007-05-08 21:27 x
叫ぶ王様ですか!
田舎もんの私には皇居や、三宅坂(三宅裕司じゃないよね)の位置などとんと分かりません。
みんな無表情で歩いてる気がする。都会は怖え~とこだ~
Commented by neo at 2007-05-08 21:34 x
姫っ!姫っ!
お一人でお出かけとは、なんと物騒な。
最近、城周りでも不届き者が多ございます。
次回お出かけの際は、必ずお供の者に申しつけ下さい。
えっ?城警備の若い殿方でございますか?
承知致しました。このじぃめが、責任を持って調べて参ります。
Commented by nakajimaakira1948 at 2007-05-08 22:35
anri さん、こんばんは!
だんだん記事よりも 掲載されている写真に見とれるようになった来ましたよ (^^)
進歩が 著しい!
最後の 逆光のお堀と石垣の写真いいですねぇ~、 負けそぉ~
Commented by parasail at 2007-05-08 23:00
九段下は毎週通っているのに、お堀の周りなど歩いてみたことありませんでした。
なんと風情のある路があるものですね。
今度ヨガが終わってから歩いてみたくなりました。
それにしても良く歩きましたね~~感心!!
Commented by tengtian60 at 2007-05-09 06:12
おはようございます!^^

おしゃれな散歩!^^
すっかり青葉ですね・・・
大きな立派な門は先日弘前で見ましたが、いいですよね~・・・
門をくぐるのと、橋を渡るのがすきなんですよ。何故?(笑)
まだ続きが有るようですが、都合どれくらい歩きましたか?^^
もちろん、ヒールじゃなかったでしょう?^^
散策を楽しみ、ハンサムなお巡りさんもついでに楽しみ、いいなぁ・・
東京と言うよりも「江戸」がピッタリの風景でした。。
ビルの方がタイムスリップした錯覚を覚えます。。
Commented by anrianan at 2007-05-09 08:42
★銀の鈴さん、
都心でこんなに緑が多い場所があるなんて、私も驚きました。と言っても、田舎の方に行けば、その緑の深さは段違いのものがあるし、空気感もまったく違うのですが。
ビルや道路のコンクリートばかりを見ていると、水や緑の人に与える影響をより感じます。
結局1時間半くらい歩き続けましたが、足が痛くなるし、日頃の運動不足を痛感しました。
即興ショートストーリーはすべて未完で、その場限りなので続きはありません。(笑) ふと「そんな感じがする」という心境に合わせて、一人で楽しんでいるだけなので。(もちろん、心の中でですよ。)(^.^;)
おまわりさんは・・・・・、ほんとにハンサムでした。 でも、一期一会の思い出の中なので、どんどん美化されている可能性も。(爆)
Commented by anrianan at 2007-05-09 08:50
★オスカルの父さん、
最後の「フ・フ・フ・・」に、なんだか私は吹き出しました。(笑)
おまわりさん=怖い、という先入観念があるのですが、大抵優しいですね。
あの皇居のお堀周りには、幾つかの派出所があるんですね。 その前を通りながら、
お天気が良かったこともあって、どのおまわりさんも和んでいました。(笑)
あの環境だったら分かるなァ・・・。
>かっては美少女剣士だったのですね?
「美」をつけていただけて感謝です!(笑) (事実はどうであろうとも・・・・)
Commented by anrianan at 2007-05-09 08:55
★としひろさん、
「都会は怖え~」といいつつ、としひろさんも近隣の県にお住まいではありませんか。(笑)
東京はどこも「無機質」な感じがしますね。でも、この皇居周辺はほんとにビックリしました。
考えて見れば、江戸時代からあまり手をつけずに残っているわけですものね。
一般人にやたら開放されていたら、もっと汚されていただろなぁ、と思いました。
Commented by anrianan at 2007-05-09 09:02
★neoさん、
なに、neoじぃが若殿を探してくれるのか?(笑)
しかし、好みとしては「見た目」若く、「中」は熟しが良いのじゃ。
おるか? そういうの。 江戸城中は数は多かれど、ワラの中から針を探すようなものじゃ。
この際、産地はこだわるまい。(笑)

neoさんは皇居周辺は歩いたことがありますか?
すごくお進めですよ。 まぁ、自然の深さは信州の方が何倍もありますけど。(^.^;)
Commented by anrianan at 2007-05-09 17:48
★nakajimaakira1948さん、
師匠に褒められ、私は木に登っておりまする。(笑)
昔は「もっと上手かったのに・・・・」と思ったこともありますが、今は「これが私の実力ね」と、諦め半分開き直り半分です。(^^;)
これからも、どうぞ見捨てずに見て下さいませ。
Commented by at 2007-05-09 22:52 x
緑と川の先に近代的なビルの写真は まるで合成のような不思議な風景ですね・・・。
一緒に東京見物させてもらいました。とても楽しいガイド付きで(^^)
Commented by anrianan at 2007-05-10 08:08
★parasailさん、
ヨガの教室が九段したなのですね。 いい所にありますね。
皇居は靖国神社があるのは分かっていましたけど、あんなに大きな木があり、木陰の道があるとは知りませんでした。 その道に惹かれて結局、合計1時間半ほど歩きましたが、さすがに最後は足が痛かったです。(笑)
私も、今度は二重橋から皇居内を歩いてみたいと思っています。
Commented by anrianan at 2007-05-10 08:18
★tengtianさん、
おはようございます!

>ビルの方がタイムスリップした錯覚
言われてみれば、ほんとにそんな感じでした。豊かな緑の木々やお堀の向こうに見えるビルは、「あれは何ぞや?」といいたくなりましたよ。(笑)
もっともっと武家屋敷を残しておけば良かったのに、と本当に残念な思いです。
やはり日本も「民度」や「文化・教養」という点では、先進国とはいえないような気がします。
次にアップしようと思っている日比谷の通りなどは、ヨーロッパじゃないかと思うほどに、洗練されたブランド店が建ち並び、銀座ほどざわついてもいないから、雰囲気も垢抜けていてビックリしました。
でもねぇ、ヨーロッパ風はヨーロッパにあるわけですからね。(-_-;)
大名屋敷が立ち並んでいたこの辺は、どんな風景だったのだろう・・・・と、ずっと頭をはなれませんでした。
やはり地場の波動がね、そういう落ち着いて上品なものを感じました。私の勝手な主観ですけど。(^.^;)
今度、改めて皇居散策に行ってみようと思います。
Commented by anrianan at 2007-05-10 08:22
★渚さん、
皇居周辺をこうして歩いたのは初めてです。
皇居を一般開放しないことやそのままの形で修復して遺していくことは、とても貴重なことに思えました。
「東京は空が狭い」と思っていましたが、歩きながら空が広いことに驚きました。東京では「当たり前」のことが、当たり前じゃなくなっているんですよね。(-_-;)
Commented by ハミング at 2007-05-11 00:02 x
皇居。。。あの高い白壁の向こうでは、やんごとなきかたがたが
世俗と隔絶された空間の中、日々なにを思い何を生きがいに
お暮らしあそばされているのでしょう。。。
ひとのさだめほど摩訶不思議なものはありません。
かのきみたちはあの大きなご門のなか。。。
そうじゃないひとは(笑)雑踏&喧騒の中、灰色の二酸化炭素を
思いっきり吸いながら今日も明日もあたふた生きているのでございます。

などと言ってもせんないこと(笑)
東京にあって皇居は特異な存在、世界遺産としても十分に価値が
あると思うほどそれはまさしく日本の象徴といっても過言ではないと
思います。
あのりんとした佇まい・・・今、ジャパンが世界に誇れるものをひとつ
あげよと言われたら私は迷うことなく皇居といいたい・・

それにしてもanri姫の江戸城徘徊は心うきうき楽しいひと時で
ございましたね^o^
Commented by しゅうげん at 2007-05-11 09:27 x
なんと楽しいウォーキングではあ~りませんかっ!
読んでいてワクワクでした!
次回は古地図を手にお散歩してみてください。

先日の日曜日、家族で盛岡へ。
初めて盛岡八幡宮に行ってきたのですが
鳥居も本殿もでかくてびっくり!
たくさ~ん、拝んできました。^^;
Commented by anrianan at 2007-05-11 10:22
★ハミングさん、
ほんとに、あの中に皇室の方々がいらっしゃるのだと思うと、なんだか不思議な感じがしました。
そして女官がいて四六時中見られているのだと思うと、「へ」も出来ない。(^.^;)
お風呂上りに、素っ裸ウォーキングも出来ませんからネェ・・・・・。(笑)

皇居の説明書きを読むと、徳川家康から三代将軍まで住まわれて増築されていったようです。 タイムマシンがあるのなら、ほんとに行ってみたいと思いました。
確かに世界遺産になっても可笑しくないのに、ならないのはなぜでしょう?
富士山は「ゴミが多いから」なれないというのは聞いたことがあります。
私は不勉強で詳しいことは分かりませんが、いろいろと条件があるようですね・・・・。
Commented by anrianan at 2007-05-11 10:30
★しゅうげんさん、
家に帰って古地図で確認しましたよ~! ・・・よく、分からなかった。(^.^;)
でもあのお堀と皇居は変わっていないわけだから、だいたいの見当がつくというのが楽しいですね。

しゅうげんさんチは、盛岡から遠いのかしら? どうも私はあちらの地の利が分かりません。
家族で神社参拝ですか! 仲のいい家族なのですね。
たくさ~ん拝んで、たくさ~んお賽銭もあげてきた?(笑)
Commented by ハミング at 2007-05-11 17:11 x
そうですか!anriさんも皇居(江戸城)が世界遺産に登録されればと
思われますか!しかしながら、世界遺産に登録されるとすべていいこと
ずくめという単純なことではなさそうです。
世界遺産になることを名誉と思うどころか、周辺住民、一致団結して
反対するところもあるというはなしも聞こえてくるところに世界遺産と
いうものの奥の深さを感じます。
わが青森県の白神山地にしてもあの奥深い山に分け入り猟をなりわいと
して生きてきたマタギたちの生活に著しい変化を与えています。

しかしながら我々日本人の誰もが愛するシンボル的山、富士山は
あの圧倒的存在感といい、造形美といい、そういういう意味においては
まさしくカンポコ・・・ではなかった。。。 カンペキ!!(笑)
あの優美な山が世界一汚い山だと世界に発信されてしまったことは
まことに残念無念!!
こうなればただひたすら、「野口健さん、あなたの燃えるような情熱と
行動力でなにとぞ一日も早く、美しい国日本(?)の富士山を取り戻して
ください」と祈るのみでございます。
Commented by tengtian60 at 2007-05-11 17:47
こんにちは!^^

あと数時間後に出かけますが、3Dの画像を更新しておきましたので
もしも見えましたらカギコメして置いてくださいね。^^
では20日までごきげんよう!^^
Commented by anrianan at 2007-05-11 20:15
★ハミングさん、
世界遺産に登録されると何がいいのか悪いのか、私はあまりよく分かりません。
そこで生活をしてきたマタギなどは、猟が出来なくなるということでしょうか。
今までそれが「生活」だったのなら、「そのまま」の生活を続けることが世界遺産だと思うのですが、そういうわけにはいかないということでしょか。
皇居が世界遺産になったら、皇族が住めない、ということになるのでしょうか。
なんだかそれも四角四面で辺ですね。(笑)
それだけ、古いものを「そのまま」の形で遺していくというのは、困難だってことなのでしょうか・・・・。
Commented by anrianan at 2007-05-11 20:18
★tengtianさん、
こんばんは!

たった今伺いましたよ!
1週間は短いようで長く、長いようで短いですから、是非是非よい旅を!
帰って来たら、また旅行日記が始まりますね。(笑)
楽しみにしています! 
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