それは、突然庭に姿を現した!
以前から何回か見かけてはいたが、正体不明のまま私は「タヌキ」と呼んでいた。
私は野良猫をチラリと見かけるたびに、家の窓をガラッ! と開けて、
柏手をパンッパンッパンッパンッ! と打ち鳴らして追い払っていた。
だって、ネコのおしっこは臭いし、ウチには鳥たちがいっぱい来るので
その鳥を狙っている事は一目瞭然なのだ。
ウチの庭で “殺し” をやるなんぞ、もってのほか!
ところが、何十回に1回は「タヌキらしきもの」が現れる。
今回は手を打ちかけて、ハッと気づき、家の中から激写成功!!!
もちろん、家の中といえども物陰に隠れて、
最大の望遠にして撮ったせいもあり、
もともと大した腕前でないこともあり、
画像は鮮明でないが、私はかなり興奮した。
まるで「散策」しているように、
まるで「食料」を調達にきているように、
辺りを伺いながら歩き回る。
ん~、よく顔が見えないなァ・・・・・。
と思っていると、顔をこちらに向けた!
これは「タヌキ」か、「アライグマ」か、・・・・・?
一体、なにもの?
みなさん、こんにちは♪ アッシは時々お邪魔してるやんすよ!
何かを拾った。 たぶん、落ちたすもものようだ。
山との境にあるフェンスの方に戻っていった。
そして、再び、姿を現した。
ああ~、惜しい! ちょうど目のところに草が・・・・・。
盛んに雑草の間をかき分けるように、彼の探索は続く。
道の方で車の音がすると、ビクッ! と顔をあげて様子を伺う。
ふむふむ、他人様の家に無断で入って来ていることは自覚しているようだ。
すももの実が地面にドサッと落ちて、最近は私も拾い切れない。
カラスがつついて落とすものもある。
どちらにしても、赤い実をくわえていくヤツの姿は可愛く見えてしまった。
二度目の探索も成功したらしく、口にすももの実をくわえて走っていった。
お~い! また来いよな。
と、心の中で呼びかけている私であった。
すると、つい今しがた三度目の来訪。
今度は家の中の私と目が合う。
私がじっとカメラが構えて見ていると、しばしヤツも立ち尽くす。
そのまま静寂が我らの間に流れたのち、ヤツは我に返り、
ラベンダーの根元に落ちている真赤なすももの実をくわえて、再び山へ帰って行った。
美味しいんだよね、熟したすももはさ。・・・・・・