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激動の日々、当たれっ!
昨年(2012年)8月から今年の2月まで、東京新聞の朝刊で連載されていたコラム「激動の日々」。
これは戦中戦後という時代を背景に、東京新聞の歴史を知るきっかけになり、毎回感動して読んでいた。
とはいっても、つい読みそびれてしまった回もあり、もう一度全編を通して読みたい! と、ずっと思っていたのだ。
こういうのは、本にして出版してくれないとなぁ・・・・・・。
すると、私の念力が通じたのか、なんと本になったではないか!

ところが、これは非売品であることを著者の田中哲男さんから伺って、ガ・ク・ゼ・ン・・・!
自費出版だというから、またまたビックリだ。
「えぇ~っ! これは新入社員の教本にしないといけませんよ。それに社員だったら、必ず一度は読まないと」。
と思わず、言葉が出てしまった。

戦中に社員が戦地に赴く話、空襲で亡くなる社員、炎上する本社、片手にモッコ片手にペンで奮闘する社員などなど、当時の会社を守り抜いた社員たちの熱い心に胸を打たれ、読んでいると思わず涙が溢れてくることがたびたびだった。
(まずい、まずい!)
と慌てて、気持ちを他のことに散らしたことを覚えている。
過酷な時代を淡々と史実をもとに書き綴りながら、その中に著者の深い慈愛が感じられて、心にズンと響いてくる。

ある記者から、新聞は主観を入れずに事実を客観的に述べるのだと聞いたことがある。
それでも、一見味気ないような活字の中に、それを書いた人間の深さが滲み出てくるように感じている。書き手によって物事に対する視点も異なってくるから、当然その問題に対しての切り込み方や、原因の掘り下げる度合も違ってくるだろう、と思うのだ。

今まで数々の会社を見てきたけれど、
「一生を供にしたい」
と、無条件に(時給や条件を度外視して)思えたのは現在の職場が初めてで(仕事内容は物足りないが・・・)、ある意味、私にとって就職と結婚は同じで、やっと巡り会えたという感じなのだ。
だからこそ、なおさら先達らの会社に対する思いや情熱があったからこそ、のお蔭だと思えたりもする。

会社が大きくなって安定したお給料をもらえるようになっている今、どのくらいの人がその礎となった人々のことを受けとめているのだろうか、と悲しさや諦めにも似たような無念を感じるのは、今の日本の社会に対しても同じなのだが。・・・

人は、困窮している時ほど多くのことを学び、感謝することに溢れ、人間的に深くなれるのかもしれない。
そんなことを感じながら、もう一度じっくりと読んでみたいから、・・・・・・当たれっ!
   (※締め切りは、11月22日消印有効です)
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このコラムが掲載されていた頃、現在まで至るのかと思っていたら、昭和の時代で終了となってしまった。
「もっと続くと思っていたのに、残念です」
と著者の田中さんに抗議(?)すると、
「ん・・・・・・、ま、その後は若い人たちに託して」
と丸くて可愛らしい目を三日月の形にして、“ありがとっ” と言ってくださった。

周囲の記者やデスクたちを見ていると、時間を切り売りして働くサラリーマンとはまったく異なり、その姿勢を見ているだけでも大いに学ばされる。きっと、この悪徳代官(政治家)たちに仕切られている社会にメスを入れ、弱者の味方で闘ってくれる人たちだと、私は信じている。・・・信じたい。

マスコミと一括りにされることが多いけれど、その中でいつの時代でも、必死に正義を追っている人たちもいることを知ってほしいな、といつも思うのだ。・・・・・・

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by anrianan | 2013-11-18 11:35 | ■最近の一冊!
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