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出る歯は抜かれる
「出る杭は打たれる」と申しますが、出る歯は抜かれる・・・・いや、抜かれたのでございます。


十年とは言わないまでもそのくらいに長い間、左右両方の奥歯を同時に使うことがありませんでした。
そのせいか両奥歯の噛み合わせが悪く、お医者さんは何度も何度も、
「はい、紙を噛んで・・・・奥歯で噛んで・・・・ぎしぎし歯ぎしりしてください」
というのですが、時には私の顎を持って正しい噛み合わせ位置に治したりしていました。
私も“奥歯で噛んで・・・”と言われると、分からない問題を当てられた生徒のような気分でした。

ところがこの度、私の右奥にやっと橋(ブリッジ)がかかり、左の橋と同時使用を再開することに相成りました。

  おぉ、なんだか気持ちいいではありませんか。

という感動もつかの間、右奥のブリッジのさらに奥、親知らずを抜くことになったのでございます。

お医者さんいわく、
「この親知らず、上にこんなに上がってきてしまっているの分かりますか?」
私の口の中を映した鏡を見ながらいいます。
「はい・・・・・・」
「この親知らずが虫歯になっていて、治療してもいいのですが、抜いてすっきりしてもいいです」
「あのぉ・・・、以前の歯医者で“上の歯と噛み合わせに使われている”と言われたのですが・・・・・・」
と申しますと、
「上の歯、抜いたから今はないですよね」
あっ・・・・・! と思い出しました。
一番奥の上の歯を、確かにいつぞや抜いておりました。
「だから下の歯が上に上がってきてしまうんです」
なるほど・・・・・・。


歯は抜くと歯間が狭くなってくるといいますが、前に寄ってくるのだそうです。
だから一番奥は抜いたままにしておいてよい、と確かその時に言われた記憶が蘇りました。
「どうしますか? 治療しますか、それとも抜きますか?」
そう問われても・・・・・・、私には今後のことも含めどちらが良いのか分からず、先生にお任せすることにしました。

そして、抜いたのでございます。

上から押さえつけられることがなくなった親知らずは、ずんずんと上に出てきてしまったのでございますね。
出る杭は叩かれますが、叩かれることがなくなった歯は抜かれてしまったのでございます。


私は麻酔を打たれ、ペンチのようなもので歯を挟まれ、先生は静かにゆっくり左右に振りながらギシギシギシ・・・・。
その音が痛くもないのに、なぜか痛いような気にさせます。
(今までありがとう・・・・・。お役目が終わりました、ありがとう)
と心の中で歯にお礼をいうことで痛みが出ないような気がして、何度も何度も念仏のように繰り返しました。

取り上げた親知らずは、確かに虫歯の部分はありましたが、大きくて形の良い立派な奥歯でした。・・・・・



というわけで、あちきは再び豆腐生活でござんす。

この際、本気で豆腐の作り方を学ぼうか・・・・・・。
なんなら豆腐屋をめざそうか。・・・・・・

                       というのは冗談でございます。








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by anrianan | 2011-10-26 08:32 | ■とりあえず日記
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